金沢の繁華街片町の裏通りにある定食屋。
メニューはとんバラ、牛タン、野菜イタメ、やきそばなどで、定食と単品がある。厨房を囲むカウンターの中に鎮座する大きな鉄板でダイナミックに料理し、炒め物は何でも香ばしくて美味しくなる。今や金沢名物のとんバラは、ジューシーな豚肉を鉄板で焼いたもの。添えられた細切りのキャベツに秘伝の赤いタレをぶっかけて頂く。旨すぎる。肉は大盛り推奨。鉄板炒めだけではなく、煮込み定食（肉じゃが・さば味噌煮）もレベルが高い。（相）

犀川大通りの大工町交差点を犀川側に入ったところにある昭和４３年創業のおでん屋さん。
メニューはおでん、串焼き、その日の魚の刺身やフライなど。おでんは昆布とじゃこでとったまろやかな出汁が美味しく、好きなものを注文すればいいですが、金沢ならではの車麩、赤巻き、ふかしなどがあり、特に車麩は必食。おでん出汁の玉子スープもあります。ガスえびや白えびの唐揚げなどもあれば頼みましょう。味よし酒よし雰囲気よし、値段はリーズナブルで接客も抜群な金沢の名店です。（大）

ひがし茶屋街にある明治４２年創業の洋食屋。風情のある店構えで、懐かしいが、古びてはいない美味しい洋食が頂ける。
揚げ物、焼き物、ご飯物など何を頼んでも間違いがないが、初めての人は昼夜注文できる定番４品を盛り合わせたランチ、オムライスとハヤシライスとクリームコロッケをワンプレートにしたハーフ＆ハーフが自由軒を堪能でき、お薦めだ。メイン２品の日替わり定食もある。値段も良心的。近代日本が創り上げた洋食の正統的な名店。（相）

金沢城の東側の住宅街にある大正元年（１９１２）創業のパン屋。現存では金沢で最も古く、初代は金沢でのパン屋の始まりとされる桂月堂で修業したという歴史的な老舗（当代は京都で修業）。
可愛らしい店内には惣菜パン、菓子パン、サンドイッチ、食パンなど少しずつ並んでいます。人気１位のクリームパン、２位の関西風ホットドッグをはじめとして、手作り感のある懐かしい味で、何を食べても美味しいです。ここのパンはおやつにもいいので、金沢の街歩きの際に寄り道しましょう。（大）

浅野川大橋の主計町茶屋街側の袂にある大正６年創業の和菓子屋。
上生菓子や栗蒸し羊羹、カジュアルな和菓子や洋菓子など、何でも美味しい。気泡の入った軽い皮に小豆のような粒餡を挟んだもどら焼きは、しっかり甘いが、親しみ深くて幸せになる名品。「ひとくちすはま」もあれば必ず買おう。洋菓子では、マドンナというママレードを挟んだブッセ（袋にはローゼンと書かれている）があり、これもリピートしたくなる。味も接客も、優しくて温かい名店。（相）

香林坊の交差点からすぐ、繁華街片町の裏通りにある昭和３２年創業の老舗洋食屋。
メニューは多くない。多くの客が頼んでいるハントンライスはケチャップライスのオムライスの上にカジキとエビのフライが半分埋めるようにトッピングされ、マヨネーズソースと酸味の強いケチャップがたっぷりかかった、ご当地Ｂ級グルメらしい一品。店お薦めのコクのあるクリームスープは、クルトンではなくコーンフレークがかかっているのもご愛敬だ。日替わりランチもある。（相）

近江町市場の十間町口から出て、南側に１００メートルほど細い通りを行ったところにある小さな定食屋。市場から仕入れた新鮮な食材を使った定食が頂ける。以前は朝営業していたが、今は昼のみ。
こんなご時世で値上げの波はこの庶民的な名店も襲っているが、素材を落とさず頑張っていて、何でも美味しい。アジフライ定食はとにかくお薦め。本日の魚定食も好きなものならば注文すべし。豚しょうが焼や豚バラねぎ塩、ハンバーグなどもいい。昼は満員になるので、早めが狙い目。（相）

近江町市場の北側、百万石通りにある明治３０年創業の金沢市で現存最古の老舗うどん屋さん。
メニューはうどん、そば、定食に単品もあります。出汁やメニューは関西風に近いですが、加賀ならではの味わいのうどんが頂けます。うどんは上品な出汁で、和食の料理のような高級感がありますが、値段は庶民的です。揚げ・生姜・あんかけのたぬき、加賀の食材が載った加賀あんかけは、関西と共通するところと違いを楽しめます。鴨の治部煮もリーズナブルに頂けます。（大）

昭和９年創業の有名和菓子屋さん。石川県鶴来町で創業し、昭和２１年に金沢市東山に移転（東山店は現在休業中）、市内に何店舗かありますが、写真は観光地の真ん中にあるひがし茶屋町街店です。
中田屋と言えば、きんつば。塩味の効き方が絶妙につぶ餡の味を引き立てていて、金沢に行けば必ず買いたい逸品です。その他では「やそとせ」というどら焼きがオススメ。生地に加賀特産の棒茶粉をたっぷり使ったもので、独特の癖がありますが、これが大丈夫な人には癖になる味です。（大）

金沢城の東側、金沢地方裁判所のそばにある慶応３年創業の和菓子屋。
代表的な銘菓に、砂糖を使わないきんつば、黄味しぐれ（花の兼六園）、うすかわまんじゅうなどがある。きんつばは、餡をまとめるのに麦芽水飴は使っているが、甘さはごく控え目で、粒餡の素材が純粋に味わえる。黄味しぐれは、黄色いほろりとした皮に餡が入っているもので、何種類かあるが、個人的には五郎島金時の餡が好きだ。素朴なうすかわまんじゅうも美味しい。（相）