出雲大社の鳥居前参道にある明治３１年創業の和菓子屋。お洒落で観光地的な店が多い中、レトロな雰囲気を漂わせています。
商品は俵まんぢうと俵せんべい。俵まんぢうは、大国主命の俵を模した白餡の人形焼き。甘さ控えめで食べやすいです。俵せんべいは、こちらも俵を模した甘い煎餅。瓦煎餅ほど固くはありませんが、ほのかに苦みを感じるほどしっかり焼いてあります。どちらも懐かしい味で、出雲大社参拝の際には買いたくなります。バラ売りも可。（大）

一畑電車の電鉄出雲市駅前の駅北ガーデン通りから飲み屋街の小径に入ったところにある昭和６３年創業の和風とんかつ屋。
メニューはヒレ、ロース、海老フライ、串カツ、串揚げなどの揚げ物、れにアミ焼やかをり焼などがある。さらりと軽く揚がったとんかつは和風ダレで頂く。特選がお薦め。かをり焼きは四日市風を甘くしたような和風とんてきで、これも美味しい。ニンニクコロッケなどのサイドメニューもいい。魚の造りや焼きものなども出し、居酒屋的でもある。（相）

ＪＲと電鉄の出雲市駅から徒歩約５分、本町商店街にある江戸時代末期創業の出雲を代表するそば屋。大正天皇が東宮の時代に「献上そば」の名を許されたのこと。メニューは定番の割子そば、これに薬味の入った三色や五色もあります。そしてこれも出雲ならではの釜あげそば。その他、鴨なんばんなど。割子そばは角が立って香りもあって美味しいです。オススメは割子そばに４００円プラスで日替わりご飯、しじみ汁、一品、香物が付く定食。濃いそば湯そのままのような釜あげもインパクト大。（大）

ＪＲと電鉄の出雲市駅から徒歩５分ほどの本町商店街にある嘉永年間（１８４８〜１８５３）創業の和菓子店。出雲の中心部では最も古い和菓子店であるそうです。
餅類や饅頭、最中、きんつばなど色々あり、それらも美味しいですが、地元出雲市で猩猩園と言えば柚子カスタードクリームのワッフルがソウルフードになっています。ふわふわな食感と甘さ控えめの軽い味わいのワッフルで、１個１００円。和菓子と一緒にいくつも買いたくなる美味しさです。（大）

宍道湖の東端を通る県道３７号線沿い、京橋川に架かる幸橋の南側にある昭和５３年創業のしまね和牛を扱う精肉店。
松江市民にとってきたがきと言えばビーフコロッケとメンチカツ。しまね和牛をたっぷり使ったコロッケはお肉たっぷりで、ちょっと甘くてトロトロ、メンチは昔ながらの洋食屋で出てきてもおかしくないもので、どちらも絶品。たとえばチキンカツが１５０円で、コロッケとメンチは１８０円という通常とは違う値段構成に見合ったクオリティです。（大）

ＪＲ松江駅から徒歩約５分、大橋通り（県道２６１号線）の天神町交差点角にある明治７創業の和菓子屋。宍道湖へも５分ほどのところ。
明治時代中期に彩雲堂の初代善右衛門が不昧公好みの「若草」を再現復刻したことで知られ、看板商品になっている。しっかりした求肥の、ちょっとゼリー寄せのような若草は、明治に創られたとすればモダンな和菓子だ。餡子を独特の形に固めた羊羹に近い「伯耆坊」も美味しい。「だんだん」という洋風饅頭も人気で、なかでもチョコはお薦め。（相）

京橋川の南に面したところに佇む昭和７年創業の松江を代表する老舗洋食屋。１階はカウンター、２階はテーブルになっていて、店構えや店内の風情が素晴らしい。メニューはそれほど多くはないが、オムライス、ハンバーグ、エビフライ、タンシチュー、ちょっと豪華な島根和牛ステーキなど洋食の定番は揃っている。松江のソウルフードと言われるＢ級グルメのカツライスが有名で、もちろん美味しいが、西洋軒の洋食を知るのにはタンシチューとカニクリームのセットがお薦め。予約した方が無難。（相）

京橋の南の袂からすぐのところにある昭和２２創業の甘味喫茶。
月ヶ瀬と言えば奥出雲産コシヒカリ「仁多米」を使用した団子。みたらしのような定番と季節のものを併せて常時２０種類ぐらいあります。団子の部分のピュアな味わい、様々な餡やフレイバー、創作性の高いものまで、どれを選んでも美味しいです。１本ずつ数種類テイクアウトするもよし、喫茶店では団子２本と煎茶や抹茶とのセットもあります。玄米団子もオススメ。あごだしラーメンも人気。（大）

一畑電車松江しんじ湖温泉駅から約５分、松江市役所の北側にあるお洒落なパン屋。初代は大正時代に大阪から松江に移り住んで製パン業を始め、２代目は「たつやのパン」、３代目はサンドイッチが看板の「キッチンおかだ」、そして４代目が平成３０年８月にキッチンおかだ末次店を改め、パンタグラフとなった（キッチンおかだの系統も現存する）。松江でもっともエッジの立った、本格的なパン屋ではないかと思う。イタリアンっぽいサンドイッチが看板で、ベーグルやあんパンなども美味しい。（相）

京橋川の南に面したところにある明治１９年創業の和菓子屋。３代目が河井寛次郎や棟方志功ら民藝との交流があったそうで、激渋の店の雰囲気もそこから来るのだろう。店内に志功が大書した「風月堂」の額がかかっている。店構えだけではなく、和菓子も渋い。看板の八雲小倉は八雲立つをイメージしたカステラに羊羹を挟んだ銘菓。カステラ部分がない黒小倉もある。薄皮にこし餡をぎっしり包んだ万寿も名物で、素焼きと卵を塗った皮の２種類があり、八雲小倉とともに枯淡な味わいがある。（相）

松江城の北川の堀端（塩見縄手）近く、小泉八雲記念館からすぐのところにある昭和２７年創業の出雲そばの名店。
創業以来、自家製粉石臼挽き、つなぎを使わない生粉打ちのそばを作っている。メニューは割子そば、三彩割子、釜揚など。やや太めで野趣のある力強いそばで、つゆは辛口。割子そばもいいが、出雲ならではの釜揚が絶品。割子か釜揚とミニ親子丼のセットがお薦め。昼のみの営業で、行列ができることも多く、売切れ次第終了するので、注意。（相）

松江城外の武家屋敷や松江歴史館から５分ほどのところにあるパン屋。明治２０年に雑貨店の桑原商店として創業し、１９７０年代に雑貨店の一角にパンコーナーを開設したのが始まりで、８０年代に考案したヨーグルトパンは今では松江のご当地パンになっている。パンの種類は多く、何でも美味しい。看板のヨーグルトパンは間違いのない味で、特にイチゴがお薦め。珈琲クリームパンもいける。イートインもあるので、その場でゆっくり頂ける。店舗は大正時代の建物で、松江市登録歴史的建造物。（相）

ＪＲ松江駅から徒歩約５分、天神町商店街にある文化６年（１８０９)創業の老舗和菓子屋。天神川の畔に鎮座する白潟天満宮のすぐそば。創業当時は因幡屋という名前でしたが、明治に松江を訪れた大町桂月にちなんで店名を変更しました。
松江の和菓子は武家の茶ならではの趣と味わいが特徴ですが、桂月堂は小豆の錦玉寄せの薄小倉、求肥に若草色の寒梅粉をまぶした若草、落雁・羊羹・求肥を重ねた出雲三昧など、可愛くて軽い口当たりのものが多く、どれも美味しいです。（大）

京橋川と大橋川に挟まれた京店商店街にある宝暦年間（１７５１〜６４)創業の和菓子屋。
松江の和菓子屋を代表する老舗だが、今の人にもわかりやすいテイストのものが多い。スペシャリテと言える姫小袖は、安政２年の木型が残っている（当時は沖の月という名称だった）という和三盆糖の打菓子で、小豆が入った小さくて可愛くて美味しい逸品。他店と比べてポップで簡易版な感じの若草、羊羹をカステラで挟んだ錦小倉、仄かに日本酒が香る自伝酒どら焼など、何でも食べやすい。（相）

南殿町商店街の山陰中央新報社ビルの一階、みしまや中央店と並んであるお弁当屋さん。
お弁当の種類は日替わり弁当１種類のみ。メイン２種類に惣菜数種類、上品な味わいのなかに手作り感もある美味しいお弁当です。ご飯の量によってライト６５０円から４段階あり、特盛り８００円はご飯３５０グラムでおかずもチョイ足しです。営業は昼の約２時間弱だけ、常連が次々に訪れます。松江に数日滞在するならランチの選択肢になるでしょう。予約しておけば１３時頃までは取り置き可。（大）

ＪＲ山陰線松江駅から徒歩約１０分、お寺と和菓子屋が集まっている寺町エリアにある明治２３年（１８９０）創業の和菓子屋。
風流堂と言えば「山川」。松平不昧公好みとして創ったもので、今は松江の和菓子の定番になっていますが、日本三大銘菓と言われています。少し柔らかめの落雁で、美しい典型的なお茶菓子です。隠元豆のペーストを寒梅粉と餅粉と水飴で練って短冊状にしてひねった半生菓子「路芝」も、姿も味わいにも禅味があって武家の茶らしい名品です。（大）

大橋川にかかる新大橋南詰、賣布神社前にあるワッフル専門店。元は明治２３年創業の和菓子屋、上田橋月堂でしたが、６代目が店名を変更して洋菓子店になりました。以前は橋北にも店舗があり、他のケーキもありましたが、現在はワッフルのみです。このワッフル、昭和４９年から販売し、松江で知らない人のないソウルフードです。ミルク味の生クリームを詰めた、柔らかくて間違いなく美味しい一品です。１個２００円。店内の張り紙では令和１４年まで営業の予定とのこと。（大）