中通り商店街にある天保元年（１８３０）創業のカステラ屋さん。
町の和菓子屋としてわずかな個数しか作っていない長崎カステラは、職人の超絶技巧が感じられる完璧な逸品。営業日の１０時から売り出され、すぐに売り切れます。もう一つの看板の「もしほ草」は求肥と昆布を使用した甘い菓子ですが、これも凄い完成度です。ピーナッツ入り白餡とコーヒー味の舶来焼も美味しいです。たまにカステラの切れ端が出ることがあり、遭遇して買えればラッキーです。（大）

眼鏡橋の近く、中島川沿いにある洋食屋さん。テーブル３つとカウンターの小さいお店です。
トルコライス専門店と言ってもいいぐらいで、大人のお子様ランチと銘打った各種トルコライスの他にはトッピングなしのオムライス、オムカレー、スパゲティだけです。Ｂ級グルメのトルコライスを一流の洋食に仕上げていて、ナポリタンもサラダもオムライスもすべて美味しく、メインのトッピングも素晴らしくて、文句の付けようがないトルコライスです。バーとしても利用できます。（大）

眼鏡橋から磨屋通りを風頭山の麓まで突き当たって寺町通りを曲がったところにある明治１７年創業の中華菓子・郷土菓子の老舗。
中華菓子の麻花に「よりより」という長崎ならではの呼称を与えたのは萬順の三代目で、「元祖よりより」として看板商品にしています。よりよりを食べやすく改良したミニサイズの「ちより」は郷愁誘う美しいパッケージがお土産にぴったり。月餅や金銭餅（胡麻をまぶしたクッキー）などもあり、それらも美味しいです。眼鏡橋店もあります。（大）

旧丸山遊郭の大門があった辺りにある寛永元年（１６２４）創業の長崎市内では最古のカステラ屋。
商品はカステラ、オランダケーキ、五三焼など。カステラはしっとりとしていて香りがよく、甘さも適度な完成度の高いもの。胡桃やレーズンの入ったココア味のオランダケーキもなかなかいい。フクサヤキューブというコンパクトなものもあり、これをいくつも買ってお土産にするのもいい。京都でも高島屋・大丸・伊勢丹に出店しているようにどこにでもある福砂屋だが、本店はやはり風情がある。（相）

長崎市立図書館の近くの坂の途中にある、明治２７年創業の料亭旅館。
現在四代目だが、二代目の時代から卓袱料理に本格的に取り組んできたそうで、卓袱の名店として知られる。昼の卓袱のコースが３９６０円からあり、気軽に卓袱を体験できる。出汁のきいた薄味は京料理とも共通しているが、また違う豊かな食文化が味わえる。コースはおひれ（吸い物）から始まり、刺身や角煮、締めの汁粉まで美味しく、建物や部屋の雰囲気や接客も素晴らしい。予約は必須。（相）

中通り商店街から少し風頭山の方に入ったところにある１９７５年創業の洋食屋さん。
店名にもなっているように、コロッケが看板メニューです。定番はジャガイモにホワイトソースで仕上げたコロッケで、これにドミグラとマヨネーズの２種類のソースがかかっています。滑らかで洗練された感じもありますが、コロッケらしい心温まる美味しさです。ハンバーグ、トルコライス、スパゲッティ、ピラフにもコロッケが付いています。昼のみ営業で、行列ができていることが多いです。（大）

新地中華街の青龍門（東門）のそばにある中華菓子専門店。
商品は麻花児（マファール）、月餅、華林糖など。麻花児は長崎で「よりより」とも呼ばれるねじった形の堅い焼き菓子。材料は小麦粉・砂糖・菜種油・食塩のみだが、独特の旨味とクルミが入っているのかと思うような香ばしさがあって美味しい。月餅は色んな味があるが、複雑な味わいの「混合」がお薦め。値段はとても良心的。ＪＲ長崎駅ビルにちゃんぽん、皿うどん、点心の支店がある。（相）

長崎電気軌道思案橋駅から２分、春雨通りにあるまぜ飯専門店。
島原で昔から作られていたまぜ飯を島原まぜ飯と名付け、まぜ飯、まぜ飯のおにぎり、からあげを販売しているテイクアウト専門店。鶏肉・牛蒡・人参・薄揚げ・高野豆腐・こんにゃく・丸天・ヒラタケシメジの８種類の具を入れたふつうのまぜ飯ですが、予想通り美味しいです。大分の鶏飯にも似ています（大分のニンニク風味のものとは違います）。自宅で炊けるまぜ飯の具も売っています。（大）

長崎電気軌道桜町駅から約５分、長崎歴史文化博物館の前にある大正７年創業の老舗パン屋さん。
パンの種類は色々ありますが、名物はサラダパンとたまごパン。特にサラダパンはほとんどの客が買っています。コールスローサラダと扇形ハムっぽいものを挟んだシンプルなもので、いつも食べられる味です。たまごパンはキューリとスライスした茹で玉子というさらにシンプルなもの。他のパンも含めてパン生地が美味しく、ふだん使いに最適なパン屋さんです。すぐ近くに桜町西店があります。（大）

昭和３５年創業で、長崎のソウルフードとなっている豚まん専門店の思案橋横丁店。
メニューは豚まんと餃子。看板の豚まん（看板に天津包子とある）は、小麦、豚肉、玉葱すべて国産、豚肉は冷凍肉は使用しないなど素材にこだわっている。小ぶりなサイズで１個９０円。あっさりした味付けで癖がなく、軽く２〜３個はいける。浜町店、中央橋店、長崎駅店などあるが、思案橋横丁店は飲み屋街の入口にある夜のみ営業の店。１個から買えるので、その場で熱々を頂きたい。（相）

眼鏡橋から２分ほど、中通り商店街にある昭和１２年創業の洋菓子店。店舗は新しく、ファストフードのお店のようです。
看板メニューの長崎カステラアイスはバニラ、白玉小倉、びわなど７種類。甘過ぎない軽い味わいで、食べ歩きにもぴったりです。カステラもアイスクリームも職人が手作りしていて、特にカステラは専門店の美味しさで、切れはしが売っていたら買いましょう。店では冷凍ではなく作り立てのカステラアイスを頂くことができます。（大）

昭和５４年に長崎市古川町で開店し、その後、すぐ近くの現在地に移転して今は２代目のマダムがやっている１０席のみの小さくて可愛い洋食屋。
ピザ、パスタ、ハンバーグなどもあるが、シシリアと言えばマリンライス。酸味のあるトマトソースをかけたご飯をオープンで焼き上げたドリアで、長崎の特に女子には青春の味になっている。ホワイトソースとＷソースのリーナライスがオススメで、これにハンバーグやソーセージをトッピングすることもできる。ランチタイムはドリンクが付く。（相）

長崎の飲み屋街にある、美味しい飲食店が連なる細い路地、思案橋横丁にある深夜営業の町中華。
メニューはちゃんぽん、ラーメン、やきそば、炒飯などで、千円を超えるメニューはない。普通のちゃんぽんも人気だが、看板メニューはカレー味の皿うどんとちゃんぽん。特にカレー皿うどんは満福のイチオシメニューで、豚肉、カマボコ、野菜、キクラゲなどの入ったそば屋のカレー南蛮風の黄色い餡が極細のパリパリ麺に絡む絶妙な美味しさの一皿。餃子もレベルが高く、しそ餃子がお薦め。（相）

長崎市役所の前にある天和元年（１６８１年）創業の長崎を代表する老舗カステラ屋さん。
スタンダードのカステラは端正で上品な味。明治時代に８代目が創ったチョコラーテは今でも洋菓子の名品として通用する完成度の高さ。卵黄と砂糖を増量した五三焼はリッチな味わいで美味し過ぎます。レモンケーキなども一流の味です。カステラは２階にあるシックな喫茶店セヴィリヤでも頂くことができます。県外の店舗は博多マイングのみなので、長崎に行った時には必ず寄りたいお店。（大）

眼鏡橋の一つ下流の袋橋の袂にある明治２９年創業の郷土料理の居酒屋。
メニューは長崎近海の魚、角煮や豚足、唐揚げ、鍋など郷土食のあるもの。締めは五島うどん、そして名物のおじやということになる。料理は長崎らしく薄味で、あっさりとしていて、何でも美味しい。角煮が人気だが、餃子のように羽の付いた豚足の焼いたものをポン酢で頂くもお薦め。名物のおじやは出汁が絶妙に効いていてなるほど美味しく、胃も心も癒される一品だ。思案橋にも支店がある。（相）

銅座の飲み屋街にある昭和４０年創業のおにぎり屋さん。この地に締めのおにぎりという文化を作った長崎市民ならだれでも知っている深夜営業の店。
おにぎりの種類は塩さば、岩のり、高菜、筋子、とりみそなど沢山あります。米は四万十にこまるを使い、海苔や具材にもこだわり、注文を受けてから作ってくれます。小さいので３個はいけます。人気の塩さばも美味しいですが、油炒めした高菜が一推しです。飲み屋でもあり、飲んだ後におにぎりやお茶漬けで締めるという楽しみ方もできます。（大）

観光通りから銅座町通りを２分ほど入った飲み屋街にある餃子と鶏料理の店。昭和２７年創業の宝雲亭本店は令和２年まですぐ近くにあった。その前に宝雲亭は閉店した船大工町の鶏料理店江戸善の職人を招いてメニューを受け継ぎ、とり福として営業していたが、そこに宝雲亭自体も移転して餃子と鶏料理の店として現店名になったという歴史を持つ。メニューは餃子・ニラ玉炒め・唐揚げなど。何でも美味しいが、熱々のスープ餃子は別格。何種類かの部位を盛り合わせた骨付きからあげもお薦め。（相）

長崎電気軌道桜町駅から約３分、上町通りにある明治３１年創業の和菓子店。初代は福砂屋でカステラ職人をしていた人です。
看板商品の栗饅頭は日露戦争の戦勝祝いとして作られたもので、長崎では今でもお祝い事で特注する習慣がある饅頭です。食べても美味しく、小・並・大の他、様々な大きさのものが店頭に並んでいます。バター仕立てやパイ仕立ての栗饅頭などもあり、バラ売りもしています。特に濃厚な栗ショコラはお洒落な贈り物としても使える名品です。（大）

昭和４０年創業の角煮まんじゅうの店。写真は新地中華街の北門前にある西浜町店。創業地の若葉町の本店は残っていませんが、長崎駅や浜町観光通り、グラバー園などにも店舗があります。
商品は定番の長崎角煮まんじゅう５００円、大とろ角煮まんじゅう６００円の他、チーズ角煮まんじゅうなどがあります。角煮まんじゅうはふわっとした皮に柔らかい角煮を挟んだもので、あっさりしていて２個はいけます。常に蒸し立ての熱々をイートインで頂け、お茶のサービスもあります。（大）

昭和３５年創業のちりんちりんアイスの愛称で知られるアイスクリーム屋さん。青い屋台で販売していて、写真の眼鏡橋の袂の他、平和公園内やオランダ坂の登り口などにも屋台を出しています。
愛称はアイス売りが鐘を鳴らしながら屋台を押していたことに由来します。バラの形に盛り付けたアイスはジェラート風の超さっぱりした味で、コーンを含め１個あたり約８０カロリー。罪悪感なく長崎観光の途中に食べるのにベストのアイス。１個３００円。東長崎の工場に直売所もあります。（大）

唐人屋敷通りの坂の途中、大門を潜ったところにあるパン屋。パン屋として創業して約８０年（戦前は製麺）、長崎では戦後初のパン屋だったという長崎を代表する地パンの老舗。
昔ながらのレシピのパンも多く、懐かしい昭和テイストのパンで溢れている。菓子パン、惣菜パン、サンドイッチなど多数揃っているが、家庭的な味でどれも美味しく、びっくりするほど安い。ミニパンというサイズ小さめのパンがあり、一人ならこれを沢山買うのもいいだろう。（相）

長崎電気軌道思案橋駅から約２分、油屋町商店街にある大正１４年（１９２５）年創業の喫茶店。九州最古の喫茶店と言われる歴史的な老舗。
初代店主が考案した元祖長崎風ミルクセーキ７８０円で知られる。飲むかき氷という感じのもので、甘くなくさっぱりしている。もう一つの看板である昔懐かしトルコライス１６８０円は、薄味ピラフのカツカレーで、いかにも喫茶店の洋食という味わいの一皿。店の雰囲気もいい。店の前に孫文先生故縁之地 (東洋日の出新聞社跡)の碑がある。（相）

アーケード商店街のベルナード観光通にある和洋菓子店。明治２７年に和菓子屋として創業、昭和２年に現在地に移転したという老舗です。
看板メニューのシースクリームは、昭和初期に梅月堂が創り上げたもので、たっぷりの生クリームと桃とパインのシロップ漬けを載せた、長崎市民なら知らない者はいないソウルフード的ご当地ケーキ。昭和的な懐かしいケーキですが、軽くて飽きの来ない逸品です。冷凍で通販も可能。その他、アップルパイなども力強くて美味しいです。（大）

長崎電気軌道大浦天主堂駅すぐのところにある明治３２年（１８９９）創業の中国料理店。単品は５階の展望レストラン、コースは４階で頂く。
福建省出身の創業者陳平順が創り出し、長崎のご当地グルメの代表の一つとなっているちゃんぽん、皿うどんは、太麺と具材と出汁のきいたスープが調和した、和と中華の融合した名品。酢豚などの料理も本格的。展望レストランは長崎湾を望む眺望が素晴らしい。グラバー園や大浦天主堂の入口に位置しており、常に観光客が訪れている。（相）